オフショアPMO戦略リーダー養成講座 プロジェクト現場から推進部門に移ったPMOスタッフの業務スキルを高める

最強オフショア推進組織を創るには?

イメージ写真:ステップアップ

最近は、円安人民元高や人件費高騰から「もはやオフショア開発を推進する意味がないのでは?」との声も伝え漏れてきます。とはいえ、やはり海外リソースの活用は避けられません。当然ながら、昨今の中国プラスワン戦略の流れに乗って、ベトナムとの新規取引を模索する会社も増えています。

顧客や経営陣からオフショア開発に対する要求は、ますます厳しくなる一方です。

第一に、コスト削減。コーディングを中心とする下流工程だけでなく、より上流工程へ、さらには、保守運用までのオフショア委託が期待されています。 第二に、一極集中のリスク分散。いわゆる中国プラスワン戦略そのものです。 第三に、オフショア発注を渋る自社PMを説得しオフショア発注量を拡大させること。

これらを受けて、オフショア開発プロジェクトを支える課長やPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)スタッフの組織横断的な活躍が益々期待されるようになっています。 ところが、一方で、これらの中堅社員に対する教育は、本業の忙しさを理由に十分とは言えません。

本講座では、従来型の外注管理では対応しきれない実践的なオフショア・マネジメント技法と事例が学べます。

現在の課題を解決して、短期的なコスト削減だけではなく、将来の安定的な開発リソース確保にも貢献するオフショア推進部門をつくる中核人材を育成します。 オフショア開発の組織横断的マネジメント、および、組織と人材のグローバル対応に関する課題を同じくする人との議論やチーム演習を通じて、意識改革から行動変革までをスムーズに後押しします。

講座の対象者と講座のねらい

図:役職と講座の対応関係

オフショア開発実践講座体系(役職と講座の対応関係)

本講座の対象者

  • オフショア推進部門の課長およびPMO、またはその候補者
  • 技術者でありながらオフショア推進ガイドライン作成や人材育成を任された者
  • 海外オフショア委託先への出張者、駐在員、またはその候補者
  • 注意!- オフショア現場で活躍する技術者やブリッジSE向けのハウツー講座ではありません

本講座のねらい

  • オフショア推進部門の部課長・PMOとその候補者の実践的な業務スキルを向上
  • プロジェクト稼働メンバーでありながらオフショア推進の間接業務を兼務する中核社員の効果的育成

このセミナーの特徴

features

1 プロジェクト管理ではなく部門長による「事業推進」の観点からオフショア開発を成功に導くノウハウを紹介
2 外国人IT技術者の監視コントロールに加えて、日本人が外国人幹部の指揮下で動く際の留意点にも言及
3 グローバル人材育成カリキュラムの設計、教育実施および評価の技法を詳細解説
4 日経BP主催「オフショア推進リーダー養成講座」(2015年11月実施)の続編で、組織長や組織横断スタッフに特化した内容
5 中国プラスワン戦略(China plus one strategy)に関する意思決定をサポート

クイズ

quiz

根本原因分析を初体験する外国人技術者の緊張を和らげるには?

以下は、オフショア大學受講生からの相談です。この相談を読んで、後の設問に答えなさい。

日本人が中国に短期出張し、現地のオフショア発注先で品質改善に取り組むことになりました。現地では、日本人出張者と現地の中堅リーダーが一堂に会して、先の失敗プロジェクトを反省しています。

今回の重要テーマは、客先で重大事故を招いてしまった事案の根本原因分析です。中国に限らず若手中心のオフショア委託先では、「根本原因分析」の必要性を理解できない技術者は少なくありません。総論賛成各論反対といったところではないでしょうか。

根本原因分析の当事者となる若手技術者は、緊張のあまり、どうしても保身的になりがちです。そのため、最終的には、一問一答方式の形式的なヒアリングでお茶を濁すことが多いのではないでしょうか。

問1どうすれば、根本原因分析を初体験する外国人技術者の緊張を和らげることができますか?

問2また、国や地域毎の特徴も教えてください。

クイズの答えはこのセミナーで紹介します。
オフショアPMOの視点から、さらに経営の視点から状況を分析して解答を導きましょう。

セミナー概要

seminar information

イメージ写真:文具
日時 【全2回コース】
一日目:2017年11月6日(月)10:00-17:00
二日目:2017年11月7日(火)10:00-17:00
場所 東京都内
※お申込の方には地図を送付します
主催 オフショア大學(運営 アイコーチ株式会社)
参加費 ・一般参加  (¥96,000/名))
・オフショア開発実践セミナー受講者からの社内紹介 (¥86,400/名)
・日経BP主催のオフショア講座受講者からの社内紹介 (¥86,400/名)
※消費税込・資料代込
※受講料は受講開始前日までにお振り込みください。
※経理都合による受講後のお振り込みにも対応します。別途ご相談ください。

プログラム

program

1日目 11月6日(月)

オフショアPMOの役割と責任、および、ガイドライン運用

10:00-11:00

1オフショア最新事情と成功要因分析

オフショア開発が抱える本質的な課題から出発して、オフショア事業の成功要因を導き出し、これらを成功の方程式として表現します。

この講座では、中国に限定せず、アジア・オフショアの主要5カ国(ベトナム、インド、ミャンマー、フィリピン、中国)の最新事情を幅広く解説します。現地の人材やベンダーとつきあっていく上で、最低限知っておくべき商慣習や文化・風習の違いがオフショア開発が抱える本質的な課題に直結します。

それを理解した後、プロジェクト事例を元に、アジア・オフショアで成功するパターンと失敗するパターン、その根底にある日本のIT人材/ITベンダーの課題を解説します。

11:00-12:00

2オフショア品質コントロール

オフショア開発最大の懸念事項である品質課題を解決する手法を学習します。起こりやすい品質問題の分類と発生原因の追究、効果的な対策を、事例を用いて解説します。

日本型一辺倒のマネジメントスタイルではうまくいきません。一歩間違えれば、現場の反感をかうだけなく、改善に向けた取り組みさえも進まなくなります。ポイントは、相手国の気質を理解した上で、動機付けを与えたり、面子(メンツ)を維持させたり、あえて言い訳できるような導線を用意しておくことです。

13:00-14:00

3社内コンサルティング

オフショアPMOスタッフが社内コンサルティングする際の留意点をよくある失敗を事例研究しながら学びます。

社内政治の壁や組織風土の違いを超えて組織横断的に活躍する能力を、社内コンサルティングを想定した実践演習を通じて向上させます。海外オフショア固有の文化や商習慣を踏まえて、全体最適化の視点からオフショア開発を持続的改善する勘所を習得します。

14:00-15:00

4出張者と駐在員の支援

出張者と駐在員の支援に必要な知識と技法を習得します。 出張者支援については、業務時間中だけではなく、休日によくある失敗事例も学びます。

本社から海外現地法人に派遣される駐在員には、海外で個別プロジェクトを指揮・支援するだけではなく、会社全体の視点からガバナンスを利かす活動も期待されます。さらに、現地での権限移譲や現地要人対応など、日本国内でも体験したことのないワンランク上の活動が求められます。この辺りの、社内研修では学べない実践的な知見を学びます。

15:00-16:00

5組織のグローバル標準化と持続的改善

オフショア開発プロジェクトを組織横断的な立場から支援するPMO/グローバル推進スタッフの立場から、標準化と持続的改善を扱います。

オフショア開発成功の牽引力「計測とコントロール」を生み出すために必要な知識やスキルに相当します。プロジェクトの定量評価と定性評価も例示します。

16:00-17:00

6ガイドラインの作成と展開

オフショア委託先へのノウハウ移転やガイドライン運用など、日本企業の強みを海外オフショア拠点に移植する試みを説明します。日本式でもなく外国式でもない第三の新しい組織文化を醸成するための各種取り組みを列挙します。

2日目 11月7日(火)

PMとオフショア委託先を育てコスト削減効果を生み出す

10:00-12:00

1MBAでみっちり教わる人材マネジメントと組織人事論の基本概念

人材育成に責任を持つ経営者、人事、部課長やオフショアPMOの立場から、グローバルソーシング時代に活躍するオフショア開発プロフェッショナル人材を育成するための前提となる予備知識「人材マネジメント」と「組織人事論」の基本概念を抑えます。

本来なら、MBAで半年以上かけてみっちり仕込まれる領域の知見を、オフショアPMO講座のためにエッセンスだけを抽出しました。

13:00-14:15

2オフショア利害関係者の動機づけ

人材マネジメントの変革を予見する理由を考察して、組織に応じた最適な報酬を組み合わせる枠組みを検討します。オフショア開発成功の牽引力「人材育成」を生み出すために必要な知識やスキルに相当します。

14:15-15:30

3グローバル人材育成カリキュラムの設計、教育実施および評価

オフショア従事者のキャリア開発と効果的な異文化適応研修プログラムの企画と実施の留意点を検討します。

外国人SE向け教育カリキュラムの具体例、および、実際の教育で用いられた教材PowerPointを交えながら、常に事例ベースで講義は進められます。

15:30-17:00

4海外オフショア子会社/ラボ契約における人材育成

まず、オフショア委託先と日本が組織一体となり運営されることを前提とした挑戦課題を整理します。

次いで、日本人が海外オフショア先で改善指導に着手する前の留意点、並びに、日本人による現場指導の留意点や日本人指導の失敗パターンを紹介します。

プログラム内容の変更

当日のプログラム内容は、上記記載された内容と若干異なる可能性があります。なぜなら、常に最新の情報や知見が盛り込まれるよう、担当講師が当日ぎりぎりまで創意工夫を続けているからです。どうぞご了承ください。

キャンセルポリシー

オフショア大學の各種イベントでは、講座当日でもキャンセルを100%受け付けます。代金を支払い済みであっても、振込手数料を除いた代金全額を返済します。理由は一切問いません。

過去の受講者の声

voices

写真:セミナー風景

言葉や文化の違いについて、たくさんの事例がすぐに役立ちます。プロジェクト体制の視点や解決アプローチが参考になりました。

中国人SEは、相手の面子を「潰したくない」と思っていることに驚きました。これまで、中国人は、自分の体面を守るものばかりと思っていました。次回から、このような視点から、中国側の言動を観察してみようと思います。

海外出張の際、仕様説明より「背景説明」が重要だとは気づきませんでした。背景説明により、意欲的に仕様検討が進められそうです。次はオフショア先を巻き込んで、講座で学んだ各課題を共有したいと思います。

オフショア先のメンバーがどのような背景を持っていて、どのような考え方をするのか理解できました。これからは、先方の立場に応じた接し方ができそうです。

品質基準を共通化する具体的な方法を学びました。日本で作成する仕様書、海外で作成するソースコードの品質を基準に沿ってレビューしたいと思います。

講師紹介

lecturer

幸地司

幸地 司  KOCHI Tsukasa

沖縄県宜野湾市出身。九州大学大学院修了後、1996年に株式会社リコー入社、画像認識技術の研究開発に従事。

2003年、業界に先駆けオフショア開発に特化した研修コンサルティング会社を設立。その後、“オフショア大學”のブランド名で日本国内だけではなく中国・ベトナム・フィリピンの現場に入り込み活躍する。

実践的でわかりやすい事例研究が高い評価を得る。2010-2014年には中国・南京に常駐して、日系企業で働く中国人リーダー層の指導にあたる。

豪州BOND University MBA取得。芝浦工業大学などで学生向けのグローバル人材育成講座も担当する。

主な著書

『オフショア開発に失敗する方法』(ソフト・リサーチ・センター)、『オフショアプロジェクトマネジメント【SE編】【PM編】』(技術評論社)など。

オフショア開発に失敗する方法オフショアプロジェクトマネジメント【SE編】オフショアプロジェクトマネジメント【PM編】SEの「品質」力

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