オフショア開発では、相手が中国であろうとベトナムであろうと、大半は「日本語」でコミュニケーションがなされます。最近はミャンマーでも、日本語を受け付けます。ここでいう日本語とは、外国人が語学学校で学ぶような「素直」で「正しい」表現ばかりではありません。オフショア開発で飛び交う日本語といえば、大半が専門性の高い表現であり、ときどき抽象度の高いマネジメント関連表現も含まれます。 そもそも、普通の日本人ですら、オフショア開発で用いられる日本語をすべて正しく理解するのは困難ではないでしょうか。加えて、一部の技術者らが好んで用いる「略語」や「社内用語/業界用語」が混乱に拍車をかけます。
・最新のオフショア発注地域(ベトナム・中国内陸部)は、従来の定番地域(大連等)よりも日本語能力が劣る ・公式コミュニケーションは「日本語」にこだわるが、スピードが要求される現場レベルの交流では英語が併用される ・特にSNSやゲーム開発のベトナムオフショア開発では、日本語人材に過剰依存しなくても仕事が回る ・OSSの利用が増えたせいか、英語文章のような関数名/メソッド名(複数単語連結)が日本人にも要求される ・ソースコードのコメントは英語・日本語の併記が認められるようになってきた 本講座では、日本語を公式コミュニケーションとするオフショア開発でありながら一部で「英語」が併用される現場のプロジェクトマネージャーや開発担当者を対象に、中高生レベルの英単語と文法を使って、Q&Aや報連相・プロジェクトマネジメントに役立つ英語運用テクニックを習得します。そもそも日本語でも難しい微妙なニュアンスを醸し出す言い回しを、基本的な英単語をもとに実践活用する英語技法も学びます。 さらに、日本人技術者が苦手とするプログラムの関数・メソッド・変数等の命名法やソースコード中の英語コメント記載法についても、いくつかの事例を交えながら具体的に使えるノウハウを学びます。 本講座を受講すれば、アジア・オフショア委託先の技術者に伝わりやすい「英語的発想」による関数・メソッド・変数等の命名法をマスターできます。なお、「英語的発想」=「ネイティブが好む英語」ではないことをご承知おきください。 → 若手エンジニア対象【次世代リーダー養成塾】 → PM/リーダー向け【ベトナム編】講座
● “日英ハイブリッド型”オフショア開発 入門講座 ― 研修概要
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講師&進行:
オフショア大學 代表 幸地司
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一日目 |
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11月12日(木) |
・予想される問題について質問し警戒を促す ・仕様/設計について理解度を確認する ・設計変更の確認、意見・理由を述べる/同意と不同意を表す ・次の会議の日程と時間の確認をする ・決定された経緯を説明する ・リスクについて質問に答える ・Global English トレーニング(ソースコードのコメント記述テクニック)
日本語と英語が混合するオフショア開発ですぐに役立つコミュニケーション技法を解説します。相手は、アジアの主要5カ国(中国、ベトナム、インド、ミャンマー、フィリピン)だと想定します。公式連絡は日本語でありながら、同時に英語を補助的に使うことでQ&Aやマネジメント効率を劇的に改善することを狙います。
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二日目 |
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11月30日(月) |
・品質について交渉する ・進捗と課題を説明する ・厳しい納期を守るよう説得し圧力をかける ・日本側都合による仕様変更や追加作業を依頼する ・過去と現在の結果を比較検討し、将来予測する ・事実とデータを表す/理由づけをする ・Global English トレーニング(関数/メソッド・変数の命名法 その1)
第二回講座では、仕様変更依頼・交渉や説得などプロジェクトマネジメント活動で避けることができない微妙な言い回しを演出する英語技法を学びます。
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三日目 |
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12月21日(月) |
・オフショア先からの提案を断る・否定する・不認可を表す ・オフショア先からのクレームに対応する/顧客からのクレームを現場に伝える ・議論において不同意の表明をする ・プロジェクト振り返り会にて、次回への期待と関心を表明する ・プロジェクト振り返り会にて、温かい助言を与える/厳しく諭す ・相手の面子を潰さず、言葉の壁や文化の違いを表現する ・Global English トレーニング(関数/メソッド・変数の命名法 その2)
第三回講座では、オフショア先の外国人メンバーと信頼関係を構築するための提案・助言・苦言に関する英語表現を学びます。どちらかと言えば、対集団ではなく「対個人」を強く意識します。
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● 過去の受講者の声
・言葉や文化の違いについて、たくさんの事例がすぐに役立ちます。 |